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そしてシグはやのR指定ものです!!解禁日に頂きました♪

うちのEROなんて目じゃないです。見習わないとなぁ…。

たきさん!
こんな素敵なプレゼント達、どうもありがとうございました!!




ティッシュの用意は出来ましたか?
では用意出来た人から続きからどうぞ!!









R1



何時ものベッド、なのに何故か隣が暖かい。
「ん?」
視界の端に映るピンクの髪。はて、何時の間に私は髪染めなどしたのかと考える。
(そんな訳ないやろ)
ピンクの髪といえば、我が家では只一人。
長身の女性剣士、烈火の将ことヴォルケンリッターのリーダーシグナムだけだ。
「・・・・・・・・・」
私を抱きかかえるようにして、眠っている彼女。
少し目線を下にやると、羨ましいくらいの見事な胸が・・・
(何で、全裸やねん)
突っ込んでみたが、相手が眠っている上自分も一糸纏わぬ姿では説得力も何もない。
「………」
眠る前のことを思い出そうとしばらく考えていると、自分の痴態に頭が沸きそうになる。
初めはふざけていただけだった。抱っこをして寝室まで連れて行ってと強請った。
シグナムは、苦笑していたけれどちゃんと実行してくれて。
お休みなさいを言う前に随分とシグナムにキスを強請ったのだ。
(なんぼ最近、仕事で会われへんかったいうても・・・アレは)
憶えている唇の感触、久しぶりの舌の感触に翻弄され。
体に触れる掌の大きさ、優しく優しくふれられるたびに。
彼女から与えられる感覚に真っ白に染められて。
一度火が付けば、理性を手放すのはどちらが先だったのか・・・
最後に見たのは確か、シグナムの瞳に宿った熱の暑さとその中の自分の顔。
(はずかし・・・)
恥ずかしすぎて、卒倒しそうだが嬉しいのも事実なのだ。
あの求められる瞳、ソレに答えることを知ったのは何時か。
シグナムに見つめられるだけで、熱を帯びる体。
或いは、そうなった初めからかもしれない。
「は………や、て」
シグナムが嬉しそうな声音で名前を紡ぐたび。恋心が募っていくばかりで。
(シグナムはズルイわ。私ばっかりシグナムのこと好きみたいで)
シグナムは、決して顔には出さない。だから、不安になるのだ。
こうして、彼女の手の中に在っても不安で仕方がない。
「シグナム」
普段は身長差があって絶対に出来ない頭を撫でることを思う存分しようと思う。
シグナムが眠っている時だけになるけれども。
(シグナム、おおきに)
守護騎士としてではなく一人の女性として好きでいてくれてありがとう。
そういいたいのに、言葉には出来ない。
(未だ、時間大丈夫やからもう少し)
何時もは凛としたこの人に今だけは、甘えていよう。







R2



シグナム―――
息を呑むたびに聞こえる声。
―――やっ、かんにんして
煽るような熱の篭った声。
―――ハァ―――
息も絶え絶えに吐くその吐息にすら情を湧き起こす。
「はやて」
「し、ぐなむ」
唇を合わせ、舌を合わせ、ずっと声を挙げ続けていた所為か唇が乾いている。
下唇を舐めると、ビクリと体が跳ね背中に回した腕に力が篭る。
瞳を覗き込むと、逸らされる。一瞬見えた、獣のような自身に溜息が出る。
「シグナム?」
「なんでもない」
不安そうな声。溜息を吐いたのがばれたのか、落胆したかのように思われたのか。
そんなことはない。何時だって私はこの主に熱を持っているのだから。
「はやて、足は大丈夫か?」
未だ少し麻痺の残る足では、何かと辛い思いをさせるかもしれない。
体を撫ぜながら、麻痺の残る下肢へと手を伸ばす。
「うっ………や………」
麻痺が残っているはずの足が、一番よい反応を返してくる。
「ちょぉ………はずかし」
「綺麗だから大丈夫」
無理をさせない程度に、足を開く。肩に掛けとじれないようにする。
何時もの行動なのに、何時も恥ずかしがるのだ。まぁ、ソレが良さなのだろうが。
「ん」
掌で、指で、唇で何度も触れる。もう片方の手は胸の辺りに。
二重三重に追い詰める。ただ、気持ちよくなって欲しいとばかり強請る。
「ん」
小さな吐息のような艶声は聞いているこちらまでおかしくさせる。
繰り返しているうちに、一際高い声を上げ達したのが判った。腹筋が、震えている。
「はやて」
足を肩から下ろし顔を上げ、彼女の顔が見れる位置まで戻る。
「………ハァ………シグナム、の、すけべ」
照れ隠しなのか、腕で顔を覆い見せてくれない。
「貴女にだけだ」
「ッ!!」
「助平でも何でも構いはしない。只、はやての可愛いところが見れるなら」
耳元で、荒い吐息のまま彼女に返す。
「あほぅ」
気がついているのだろうか。そういうところが、私を魅了して止まないと。







R3



「………っ!!」
モニターを眺めながら、仕事をしていたはずなのに。
脳裏に浮かぶのは、主の顔だ。平時の顔なら問題はないのだが………
『ん………や、ぁ………』
『も………む、り………や』
主の痴態なのだから眼も当てれない。
しかし、其処まで主と共に居る時間がなかったのかといえばそうでもない。
寧ろ今回などは、平時より一緒に居る時間が増えたくらいだ。
(確かに、主はやては美しくなられたが………)
かといって、仕事中にそんな事を考えているのが知れた日には………
(死にたくなる)
あまりの自分のアレさに溜息しか出ない。本当に自分は、如何してしまったのか。
共に有れば有るほど、浮かんでくるソレを追い払うのは難しくて。
でも、傍にいなければもっと凄いことになるのは目に見えていて。
「どないしたん?シグナム」
「主(言えるか、主の痴態を思い出し一人で悶絶していますなどと)」
心配そうな主には悪いが、コレばかりは口が裂けてもいえないのである。
「大丈夫ですよ」
「そうか、ならええんやけど」
実は、主も同じように悩まされていたと知ったのは数年後のことだった。
シグナムの顔がなにやら赤い。
うめき声を上げたまま動かなくなったシグナムを横目で見ながら作業をする。
(風邪でも引いたやろか………それとも、私と同じ?)
実は、先ほどから目の前の画面は一切変わっていないのだ。何故かというと。
『はやて』
優しく呼ばれる何時もとは違う名前『主』ではなく一個人の『はやて』が其処に居る。
常時もそうだけど、触れられるたびに気が変になりそうなくらい意識してしまう。
そんな訳で『ああ』いった時にはもう大変で………
(シグナムが、かっこ良過ぎるのがあかんとおもうねん)
髪がサラサラだったなぁとか、掌が大きくて温かかったなぁとか。
凄く熱の篭った瞳だったなぁとか。優しすぎてどうにかなりそうだったとか。
いや実際にどうにか成ったんだけど。兎に角、全部が全部可笑しくさせるのには十分で。
(私のあほぅ)
仕事中なのに、心臓が早鐘のようになる。今ならどんなハードビートにも対応できそうだ。
シグナムに触れたら、シグナムに触れられたら解消されるのかこの悩みは。
(そんなことないよなぁ)
少しだけ、そうほんの少し触れられただけでもこうなるのだ。
私は、何時に成ればシグナムとのソレに涼しい顔をして対応できるようになるのか。
「ハァ………(一生かかっても無理な気ぃするわ)」
実はシグナムも、そんなことを考えていたと知ったのは六課設立後やったりする。





R4



ゆっくりと中を泳ぐ女性にしては無骨な中指。
左手は、大きいとは御世辞にも言えない乳房で蠢いている。唇は、首筋を彷徨っている。
強く触れられるたびに、彼女の肩を噛んでしまう。そして彼女の背中に爪を立ててしまう。
「はやて、指増やすよ」
「は………ぁ………やっ………」
初めての感覚を持て余している。だけど達する感覚は憶えた。
彼女が指を中に泳がせるまでに、二度三度と意識が飛んだとき。あれがきっとそう。
痛い思いをさせないようにという気遣いだったのか、溢れた其処を舐めとられ。
非常に恥ずかしい思いをしたけれど、彼女に触れられているのだから逃げたくはない。
「大丈夫だから、力を抜いて」
「………そん、なん………む、り………ぁ………」
言われれば余計に硬くなるこの体。愛して欲しいのに、触れられて嬉しいのに。
「はやて」
呼ばれるたびに明滅する白。少し強張りの抜けた体を見計らったように二本目が中で泳ぐ。
「いっ!!」
彼女に向かって拓かれていくこの体は、きっともう彼女にしか拓かない体だ。
泳いでいる指を、離すまいと締め付けているのが判る。指の形が動きが鮮明にわかる。
「愛しているよ、はやて。此の世の誰よりも」
「わ………たし、も………や」
彼女の告白と強く壁を擦る指に弄ばれて、意識を手放した。
主の初めての御相手。光栄だが、私で良いのかと戸惑いもした。
だが、主の体を前にしてはもうまるで関係のないことのように思う。
私とは正反対の華奢な体。剣ばかり握ってきた掌は決して心地良いものではないだろう。
だが、主は目を細めている。それでいいのだと言い聞かせ、次へと進んでいく。
瑞々しい唇。力を入れれば折れそうな白い首筋。柔らかで小ぶりな乳房。
染み一つない肌の奥に眠る初華。少しその味を知りたくなって口付ける。
酷く狼狽した主の声が上がったが、痛い思いはさせたくないのだ。我慢していただく。
暫くして、主は達したのか体を小刻みに震えさせている。
(あぁ、愛おしい)
ゆっくりと主の中に放った指の感触、それが酷く私を高ぶらせる。
少しずつ慣れていただいているようだ。二本目を放つ許しを請う。
酷く怖がられていたが、受け入れていただけたみたいだ。
気持ちが良すぎて此方が先に果ててしまいそうなほど彼女の中は気持ちがよい。
願わくば、他の誰にもこの体を拓いて欲しくないと思う。
私はきっと生涯、主以外を抱くことはないのだから。
何もされてはいないのに彼女に与えられた感覚に、眩暈がしそうだ。
(まさか、これほどまでとは)
彼女の熱に浮かされて、彼女は私の熱に浮かされて。呼吸が乱れる。
「愛しているよ、はやて。此の世の誰よりも」
どうせ、忘れられるのならば今だけは本当の想いを紡ごうか。
「おはようございます」
「ん、おはようさん」
より主が可愛らしく見えて困る。
「シグナムのあほぅ」
何を思い出されているのか、真っ赤な顔の主。
「嘘偽りの無い気持ちですよ」
「普段から言うてや」
あぁ、又そのような無理難題を。平時にあのように歯が浮くような台詞は言えない。
だから、二人きりのときは態度で示しているのだが、お気に召さないのだろうか。
「所で、主。お体は大丈夫ですか?」
無茶をさせた自覚はある。片手で主を抱き寄せ、もう片手で主の腰の辺りをさすってみる。
「無茶さしたんは、何処の誰やのん?初めてやから加減してって言うたのに」
「可愛らしすぎる主がいけないのだと思いますが」
ふと、主が私の右手指に目を向けて真っ赤になったまま沈黙する。
何事かと想い、手を掲げてみると初めての証が乾いて其処に付着していた。
主の初めての証かなどと頭の片隅で考え、指を口に含んだ。当然血の味がする。
「シ、シグナム。何してんのん!?汚いって」
「主のものですから」
私は平然と言ってのけ、主が私の腕の中で顔を真っ赤にして沈黙を深める。
その日は一日中、主のそばに入れて幸せだったことを追記しておく。






R4 続き



あれから、彼女は私に触れてこない。
(飽きられてしもたんやろか)
足が完治してから告白をし、口付けを強請り………
少し前に、漸く私に触れてくれた彼女。その日のうちに何度も彼女に溺れた。
彼女に触れられてからというもの日常生活では彼女と目を合わせることも出来なくて。
よそよそしい態度を取っているのは私自身判っているのだが如何にもならない。
「シグナム」
もし飽きられてしまったとしたら、なんと短い命の恋だったのか。
「………シグナム」
涙が溢れる、彼女の名前を呼びながら涙を流す私を誰も知らないのだろう。
「はやて、此処に居たのか」
「ッ!!」
驚きのあまり、何も言えなくなってしまった私の背後には彼女。
彼女は、少しずつ私に近づき私に覆いかぶさるように抱きしめる。
彼女の温もりが、背中を覆うと緊張で体が固まった。
嬉しいのに、何故裏腹なのだろう。
「やはり、私が何かしたのか?」
「え?」
「呆れたか?」
「誰を?」
彼女の声が震えている、怒りではなく不安でそうなる彼女の声など聴いたことがなくて。
「その………少し前のことだ」
小声で恥ずかしそうに紡ぐ声に、何故か嬉しくなる。
「飽きたんやないん?」
「誰に?」
「シグナムが私に」
耳元に口付けを落とされ。
「ありえないな」
「ほんま?」
「あぁ、私に呆れたのでなければこちらを見て欲しい」
彼女の声と、少し力の和らいだ腕の中で彼女と向き合う。
でも、瞳を見ることは出来なくて。腕の中にいるこの状況は、あの時と同じ。
そう思うと、顔が赤くなり頭から煙を吹きそうだ。
「すまない」
下を向いている私の顔を、少し力を込めて上げさせると。
謝罪と共に降ってきたのは、少しどころではないほどのキス。
息苦しくて、酸素を求めるように開いた唇に舌が滑り込んで絡められる。
どのくらいの時間そうされていたのだろうか。流石に、窒息する寸前で開放してくれたが。
「何すんの!!」
開放されて直ぐ、恥ずかしさも混ざって彼女をにらみつけたのだが………
「欲しい」
「何を?」
「はやて」
何時までも続きそうな問答に、彼女はクスリと笑いながら熱の篭った瞳で私を見る。
(あ、この前と同じ目ぇや)
体温が高くなる、触れて欲しいと期待する。きっと彼女を前にしてしか起こらない反応で。
そのたびに私を惑わせる反応。そして、彼女にも同じ反応が起こっているといいと思う。
「今すぐに、貴女が欲しい。はやて、良いか?」
「な、何を!?」
彼女の言いたいことは判るのだが、直球過ぎてうろたえる。
「ダメか?」
良いかダメかで言えば、良いのだけれど。でもこの場で?
「ちょぉ!!シグナム、落ち着き」
「落ち着いている」
落ち着いている人間が、こんなところで欲しいなどと口にするのか。
「場所を考え」
「何が問題だ」
色々問題だが、先ず考えて欲しかったのは幾ら人目につかないとは言えここは職場である。
「些細なことだ、貴女を欲しいと思うこの気持ちに比べれば」
はやてと囁かれ体の力が抜ける。
瞳を閉じることもしないまま、口付けられる。
至近距離で覗き込む彼女の目の中に映る私の姿を見たくなくて目を瞑った。
(ほんまにこんなとこで!?)
幾ら室内とは言え、誰が、何時やってくるかも判らない職場の部屋だ。
確かに触れて欲しいとは思ったが、二度目が職場で無理やりはいただけないだろう。
「案ずるな、楽にしていれば良い」
彼女が平然と、そう言うから。そうして、そのまま制服を脱がそうとするから。
「シグナムの阿呆ぅ!!」
かなりの大声で叫んでしまった。怪しい雰囲気も掻き消えるほどの涙声で。
私の涙声に、熱が引いたかのような彼女。オロオロとまるで先ほどまでが嘘のよう。
「す、すまない」
「あほぅ」
彼女が余りにも彼女ではなかったのが怖くて。ボロボロと零れる涙は正真正銘の哀しみで。
「シグナムは、もう私のことなんか如何でもええんやな」
あれではまるで、体だけを求めているようではないのか。もう、心を求めてくれないのか。
彼女はずっと無言だ。あぁ、もし沈黙が肯定の意味ならば明日から如何したら………
「何で、何も言うてくれへんのん?」
我が侭な、そして愚かしい女だ。そう頭の片隅で思う。彼女もきっと呆れているのだろう。
「あの日から避けられているようだったからその、会えて嬉しくて………っぃ」
沈黙の後、実に言い難そうに彼女は口を開いた。あの日とは、彼女に触れられた日のこと。
「はずかしかってん」
「………?」
「その、あの日からシグナムの顔見るたびに………」
彼女の顔を見るたびに、何度意識を手放したかも判らないあの日を思い出す。
だから、シグナムには合わないようにしてきたのだ。家にいるときでも、何処でも。
「そうか」
「せやけど、シグナムもあの日から私に触れてくれへんから」
「あ、あぁ」
「何でなん?」
私は思い出すのが恥かしくて、シグナムを避けていたけれど。
シグナムが、私に触れないのは何故だったのか。理由を聞き出したかった。
「歯止めが利かなくなりそうだったからな。会えば、触れたくなる。
その、まぁ、あの日のようなことをしたくなる。だが、御互いに仕事がある。
 だから、我慢だと自分に言い聞かせていたが………自制が足りなかったようだ」
「嫌いになったわけやないんやね?」
何時も不安だった、恋人になる前からも恋人になってからも。
強い彼女は何時だって、男女問わず羨望の的だから。私で良いのかと悩んだりもした。
あの日だって、もし私が強請らなければなかったのではないかと。主に甘い彼女だから。
「あの日、言った言葉どおりだ」
そうして彼女は、私を抱きしめ言うのだ。あの日、意識を手放す前に聞いた言葉を。
「で、はやて」
「何?」
「何時に成れば、触れて良い?」
流石に先ほどの一件で、局の中では私の部屋であってもダメだということが判ったみたい。
だけど、どうしてこうも直球なのだ。羞恥心とか言うのは、ないのか。
「シグナム」
「………?」
「お互いのお休みの日やったらかまへんよ」
「そうか」
シグナムだけが平然としているのに納得がいかなくて、思いついた悪戯を仕掛ける。
「目ぇ瞑って」
「………?」
「えぇから、で、動いたらあかんで」
私の言葉通り、目を瞑った彼女。私から彼女にするのは、初めてかもしれない。
「っ!!」
瞬間、唇が重なると彼女は目を見開いて顔を紅く染める。
「好きや」
何も言えなくなった彼女を見て、微笑む。怖い思いをしたのだ、コレくらいは役得だろう。
「存分に判っているよ、はやて」
あぁ、やはり彼女には幾つに成っても敵わない。そんな気がした。







R4 後日談



隣で眠っている主を起こさないように、注意を払い抜け出す。
(少しの物音では、目覚めそうもないな)
今まで、触れられなかった分を取り返すように触れてしまった。
結果、主は今気絶したかのように眠っておられる。
「さて、朝食でも作るか」
何時もは主にお任せしている料理をたまには私がやってみようか。
まぁ、できるものといえば簡単なものではあるが。
(その前に、服………)
何も身に着けていないと、流石に寒いのでクローゼットから自分と主の服を用意する。
服に着替え終え、眠る主の額に口付けを落としキッチンへと向かう。
(然しだ………少し無茶をしたか)
二人揃っての休みが、あれから数ヵ月後だとはよもや思うまい。
あの時は、泣かれてしまって断念したがもう自分を抑える自信など何処にもなかった。
此処まで人間臭くなってしまったのを、喜ぶべきか。嘆くべきか。
〔シグナム?〕
〔起きられましたか〕
〔何処おるん?〕
調理をしながら思考の渦に陥っていた私を引き戻したのは主からの念話だった。
火を止め、主のいる寝室へと向かう。
「おはようございます」
「おはよ」
主の瞳は未だ眠そうだ。それはそうだろう、両手では足りぬほど意識を飛ばしたのだから。
「シグナムのあほぅ」
「………(私は一体何度このあほうを聴けばいいのだろうか)」
「起き上がられへん」
「………っ」
朝から触れてしまってもいいのだろうか。いやいや、そうじゃない。落ち着け、私。
「朝食の用意が、出来てますよ」
「シグナム、こっち来て」
ベッドへ近づくと当然主は裸である。シーツを被っていない箇所に昨夜の痕がいくつも。
「起こして」
「………」
「シグナム?」
主が、手を広げ小首を傾げる。その仕草が、心を乱す。今日は休みだ。だから………
「はやて」
私の声色に何かを感じ取ったのか、ソレとも諦められたのか。
「加減してな」
そうとだけ言うと、瞳を閉じられた。
(朝食は、昼食になりそうだな)
次に目を覚ました主から再び「あほぅ」を頂くことになるのだがそれでも、仕合せである。
朝起きると、いるはずのシグナムがいない。
「シグナム」
名前を呟いても、かすれて声になっていない。
(烈火の将、言う割にはやさしいなぁ)
昨夜のことを思い出す。彼女の手で、何度も意識を彼方に飛ばした。
それでも、意識を飛ばして少しの間は触れてこないのだ。
余程、この前の私の泣き姿が堪えたらしい。それでも………
(起き上がられへんようになるまでは、なぁ)
麻痺していた頃と変わらない半身に、苦笑しか出ない。
眠いけれど、今此処に居ないシグナムの所在が気になって念話を飛ばす。
シグナムは、直ぐに応えてくれて寝室へと戻ってきてくれた。
「シグナムのあほぅ。起き上がられへん」
恨み言を言うと、シグナムが息を呑むのが判った。何を考えているのやら………
シグナムが、一人で作った朝食に興味を引かれて起こしてもらうことにしたのだけど。
(あ、昨日みたいな目になっとる)
昨夜のような熱の篭った瞳。朝から触れたいと思うほど、足りて居なかったのか。
憶えているだけでも昨夜10数回は意識を飛ばしているというのに。
「はやて」
シグナムの視線は、シーツでは隠れていない素肌のその跡に注がれている。
昨夜、証が欲しいと強請ってつけてもらった。シグナムにも二三ついているソレ。
おそらく体中に在るそれは、昨夜を思い出させるには十分で。
「加減してな」
欲しいのは、私も一緒だ。なので、当に朝食は諦めていた。口付けに目を閉じる。
(………キス、上手いよなぁ。シグナム)
私にとってはシグナムが始めての恋人で。比較対象がないので、判らないけれど。
シグナムのキスは、偶に洒落にならないくらい体の力を抜けさせる。
「はやて」
私に触れる時、シグナムは何時も私の名前しか口に出さない。
まるで其処に有るのをしっかりと確かめるように確認の声音で。
(大丈夫やのに………)
優しく触れてくる彼女の手に、不満はない。だけど、もう少し強くても大丈夫と言いたい。
「っあ………(声、ハズカシ)」
彼女に触れられるたびに、自分のものではないような声が抑えられなくて。
掠れた声が上がるたび彼女の手が繰り返し其処に触れるから。
「はやて」
そうして声を抑えようとするたびに、耳元で彼女に優しくそう囁かれて。
結局、シグナムが私を離してくれたのは御昼前。
散々意識を飛ばされて、今日一日は動けそうにない。
「シグナムのあほぅ」
私は一体何度この言葉を呟けばいいのか。それでも、仕合せなのだからしょうがない。






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2010.08.23 / Top↑
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